当院では5月から、当院受診の患者様で風疹の抗体価が低い方を対象に、MRワクチンの接種が始まっています。
MRワクチンは、生ワクチンという種類のワクチンですので、妊娠している女性は接種を受けることができません。また、妊娠されていない場合であっても、接種後2カ月程度の避妊が必要です。これは、おなかの中の赤ちゃんへの影響を出来るだけ避けるためです。
抗体価が低い妊婦さんには、お声をかけさせていただき、希望がある方は出産後、退院前にMRワクチンの接種をしています。
風疹は、妊娠20週以前にお母さんが感染すると赤ちゃんが難聴・白内障・先天性心疾患を特徴とする先天性風疹症候群にかかる可能性が高くなります。
妊婦さんだけでなく、妊娠を希望する女性やそのパートナーも自分に風疹抗体があるか知ることは、これから生まれてくる赤ちゃんを守るためにも大切です。
今回の妊娠で風疹の抗体価が低かった方は感染を避けるためにもできるだけ人ごみを避け、パートナーさんに風疹抗体があるかを調べ、低い場合にはすぐに予防接種してもらいましょう。(男性は予防接種の対象外の時期があったため抗体が低い・ない方が多数います)
そして産後は、次回の妊娠のためにもぜひMRワクチンの接種をお勧めします。