陣痛についてもっと知り、陣痛のこわさをなくそう!という目標のもと今日も陣痛についてお話していきたいと思います。
先日もお話したように子宮の収縮が10分以内の間隔できはじめた時がお産の始まりです。人によって痛みの強さ、長さは様々ですが一般的には生理痛のような感じからはじまり徐々に痛みが強くなっていきます。間隔はだんだん短く強くなっていきます。赤ちゃんがいよいよ生まれるときには1-2分間隔、60-90秒くらいの長さになっていることが多いです。よく陣痛アプリで陣痛間隔をメモしている方がいますが、できればおすすめしません。頭が働いているとお産はなかなか進みにくいからです。
当院ではお産の直前は仰向けになってもらいますが、それまでのあいだはできるだけ横向きやよつばいなどで過ごすとよいと思います。赤ちゃんは狭い骨盤を押し広げながら下りてきますが、仰向けになっていると背中側にある仙骨という骨が動きにくくなってしまうからです。
痛みの場所も進行に伴い変化していきます。最初は下腹部のあたりに痛みがあったのが子宮全体になり、腰に痛みがある場合もありますが、その腰の痛みは赤ちゃんが下がってくるのと並行して下のほうに移動していきます。サポートする方は産婦さんに痛みの場所を聞きながら、どこをどの位の強さでさすったら楽か聞いてあげるといいかもしれません。
赤ちゃんが下がってくると便がしたいような感じが強くなっていきます。この時にテニスボールなどでお尻をグッと押してもらうと楽な方も多いですが中にはそれが不快な方もいます。
赤ちゃんが十分にさがってくると抑えきれないいきみたい感覚がでてきます。順調なお産では無理にいきんだりせずに自然ないきみだけで赤ちゃんは生まれてきます。
一般的に初産婦さんは11~15時間くらい、経産婦さんで6~8時間かけてお産になりますが、これはあくまで目安であって人によってさまざまというのが本当のところです。
どうでしょう?お産のイメージはつきましたか?
「陣痛」という言葉自体がなんだかすごく痛そうな感じがしてしまいますね。「陣痛」ではなくもっとかわいらしい名前に変換して呼んでみるのもいいのではないでしょうか。例えば…といってもなかなか思いつきませんが。波を感じるのはいいと思いますが、とにかく痛みに集中しないというのがおすすめです。呼吸でも赤ちゃんでもご主人でもいいので意識を痛みではなく別のところへおいてみてください。